
食料供給基地の基盤を/高規格道路の整備も急務
〝農業王国〟が代名詞になっている十勝。我が国の食料供給基地となり得る地域として、今後ますますその役割は重要となってくると予想されるが、礎となるインフラは完全に整っていない。10年振りの帯広開建勤務で部長に就任した安田修氏に、専門の農業を中心に地域の課題や今後の社会資本整備の展開などについて聞いた。
―管内の印象と課題
農業が基幹産業であることは間違いない。これからは、WTOやEPAに対抗する力を持った農業を目指していかなくてはならないだろう。それに見合った基盤整備をしなくてはいけない。排水路の補修や大型農業機械に対応した道路の整備は急務だ。
また、高速幹線道路の建設が遅れていると感じる。十勝港が思ったほど利用されていないのは、帯広広尾自動車道が完成していないからという話も聞く。道路はつながってこそ効果を発揮するもの。地元の支援を受けながら、早急に取り組んでいきたい。
―重点施策について
道路では、道東地域と道央地域を結ぶ道横断道、それと一体となって、物流の効率化・広域観光ネットワークに資する高規格幹線道路の帯広広尾自動車道の整備が重点となっている。
治水では、十勝川水系の河道掘削や丘陵堤の整備、堤防の質的向上などを計画的に推進していく。
農業では、十勝農業の生産性を維持し、国民に対して食料を安定的に供給する観点から、本年度新たに着手した国営かん排上音更地区、国営造成土地改良施設祥栄地区など、現在実施している地区の着実な事業促進を図る。
―建設業界に対する要望等
もっと、地域にとってなくてはならない存在であることをアピールしてほしい。実際、災害等があった場合、地元の建設業者の協力がなければライフラインを確保することはできない。業界の存在が地域の安全・安心につながっていることを知ってもらえば、住民の業界に対する見方も変わってくるだろう。
―今後の十勝の可能性について
十勝は国の食料供給基地となるべき地域だと思っている。農業を中心に食品や流通、観光など関連産業と連携を強化し、地域の活性化につなげていかなければならない。
また、十勝には魅力ある自然も残されている。シーニックバイウェイや「わが村は美しく―北海道」運動をタイアップさせながら良い景色を守る、人を呼び込むといったことも考えていくべきだ。
(北海道通信日刊建設版 平成19年8月28日付1面)


