
やまもと・しげる
昭和53年北大大学院工学研究科修了。平成9年帯建次長、11年石建次長、13年局技術管理課長、15年同河川工事課長、16年稚建部長、17年室建部長を経て、ことし7月10日付で現職。
昭和28年8月9日生まれ、53歳。滝川市出身。
近年、地震、大雨などの災害が頻発する中、あらためて国土保全事業の重要性が鮮明になっている。札幌を中心とした道内随一の都市圏を抱え、優良な営農地も流域に広がる石狩川水系の整備は、とりわけ重要と言えよう。8年ぶりの石狩川開建勤務で部長に就いた山本茂氏に、今後の治水事業の展開などについて聞いた。
―管内の印象と課題
管内には、大都市札幌があり、各市町村は札幌に近いことによるメリット、デメリットがあるように思うが、そのメリットを生かしていくべき。
当部は治水事業が主ではあるが、札幌開建と協力を図り、地域振興のお手伝いをしていきたい。
―重点施策について
千歳川流域は、石狩川水系で最も水害頻度が高い。そのため、内水対策にも寄与する遊水地の効果的な配置等について、地域と相談しながら進めていきたい。19年度は遊水地の用地買収に着手予定で、堤防の整備、河道掘削等も進めていく。
豊平川では、札幌市のまちづくりと一体となった堤防強化を促進し、床止工の改築等を進める。
夕張シューパロダムでは、ダム本体のコンクリート工事に着手する。幾春別川総合開発事業では、新桂沢ダム本体着手に向け、取水放流設備を促進していく。
―地域の特性を反映した事業について
茨戸川の水質改善を目的とした「清流ルネッサンスⅡ」では、19年度から創成川ルートの導水を開始し、事業の推進を図る。
当別地区においては、自然再生のワークショップを進めながら計画を作成。さらに、地域協働プロジェクトである雨竜川水辺の楽校、漁川道と川の駅の整備を完了させる。
―新たな入札方式の実施、公共事業抑制といった環境の変化がある中、建設業界に対する要望等は
ダンピング受注が工事の品質低下を招き、労働条件の悪化と安全対策の不徹底につながることは、工事成績にも現れている。ダンピング受注を排除することは、入札契約制度の透明性確保とともに、非常に重要なこと。
企業の技術力を正当に評価し、品質に優れた公共事業を継続すれば、公共事業に対する国民の信頼も高まるものと信じている。業界の皆さんには、より一層の技術力の向上を望む。
―石狩川の今後の整備スケジュールについて
まず、総体的に治水安全度の低い千歳川流域の整備を優先して進め、豊平川の整備を促進する。
すでに着手している夕張シューパロダムと幾春別川総合開発事業については、早期効果発現のため優先的に完成を目指す。
石狩川本川については、千歳川の整備に合わせて下流部の整備を進め、地元調整が済み次第、中流部の遊水地に着手する予定。資産の集中している市街地周辺を整備し、その他の支川を整備していく。
(北海道通信日刊建設版 平成19年8月8日付1面)


