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新任開建部長リレーインタビュー
農業水産部長 内村重昭氏

 うちむら・しげあき
 昭和50年九州大学卒業。平成11年農水省構造改善局総務課施設管理室長、13年東海農政局整備部長、15年網走開建部長、16年国交省港湾局海岸・防災課長、18年東北農政局次長。
 昭和27年6月16日生まれ、55歳。鹿児島県出身。
―3年ぶりの開発局勤務になりますが、抱負を
 過去に道庁と開発局で勤務経験があり、北海道勤務は3回目になります。道庁在勤時はガットウルグアイラウンドの時期。今回の開発局勤務ではWTOドーハラウンド、さらにEPAの問題も出てきました。自由化の波の中で、北海道農業を守るために農業農村整備に取り組みたい。北海道の基幹産業である水産業についても同様で身の引き締まる思いがしています。
―農業農村整備の方向について
 ダム建設など水源開発を含めた大規模な農業水利施設や用排水施設の整備はピークを超えたと認識しています。これからは農業水利施設等の更新と維持管理がメーンとなりますが、適切に進めていかなければと考えています。
 国が整備した施設については、今後5年間かけて機能診断をします。その結果をもとに補修等を通じて延命化を図り、ライフサイクルコストを削減していきます。ただ、施設も30~40年経つと抜本的な改修が必要な時期が来ますので、よく見極めながら事業を適期に進めていきたい。
 農地の集約化も課題です。北海道はもともと規模が大きいのですが、1区画2ヘクタール程度の集約化が必要です。直轄でも農地再編パイロット事業を進めています。北海道特例で補助率も高く、農家負担も軽減できるので要望も強い。そうした地元要望に適切に応える事業を進め、効率的な農業経営を後押ししていきたいと考えています。
―水産基盤整備の方向について
 本道の水揚げ量は国全体の約4分の1を占めており、農業とともに我が国の供給基地としての役割を担っています。さらに近年は中国、韓国向けの水産物の輸出が4倍に増えています。食の安全・安心を確保し、国際的な評価を一層高めるため、衛生管理型漁港の整備を重点にしていきたいと考えています。
 また、開発局独自に「北海道マリンビジョン21」を策定していますが、さらに具現化していきたい。年内にはモデル地区の追加指定を行う予定です。
 防災も重要な課題。大規模地震が発生すると交通が遮断され、海からの人と支援物資の輸送が必要な場面も出てきます。基本的には港湾が中心ですが、漁港においても耐震強化岸壁の整備を進めていきたいと考えています。
―建設業界への期待を
 公共事業予算は前年度比3%減が続き、業界が受注量の減少に苦しんでいることは十分認識しています。一方で、国、地方自治体とも財政が厳しいのが現状です。効率的・効果的かつ適正な予算執行に努めながら、ある程度の事業量を確保しなければなりません。
 私が業界に伝えたいことの1つは、コスト縮減と低入札とは違うということです。予定価格は最も適正な基準として弾いた価格であり、安ければ安いほどいいという風潮は誤りです。自治体が厳しい財政の中で一定の負担をして公共事業を進めるのは、適切な品質の施設を建設するとともに、地域活性化の側面もあることから地域の景気浮揚、雇用維持・拡大などにも十分配慮し、適正な競争をしていただきたいと思っています。 

(北海道通信日刊建設版 平成19年8月7日付1面)

新任開建部長リレーインタビュー
  • 農業水産部長 内村重昭氏(平成19年8月7日付1面)
  • 石狩川開建部長 山本茂氏(平成19年8月8日付1面)
  • 室蘭開建部長 佐藤昌志氏(平成19年8月9日付1面)
  • 網走開建部長 鎌田貢次氏(平成19年8月24日付1面)
  • 帯広開建部長 安田修氏(平成19年8月28日付1面)
  • 函館開建部長 大寺伸幸氏(平成19年9月6日付1面)
  • 釧路開建部長 上西隆広氏(平成19年9月26日付1面)


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